自分は、前の職場の肝っ玉の小さな上司や先輩を反面教師に、空手や合気道や剣道等、武道に勤しむようになった。
ならば、今ならその肝っ玉の小さかった上司や先輩には寧ろ感謝もしなくてはならないのではないかと。
更には、自分に理性があった事も幸いした。
自分に後少し、理性や教養が欠けていたなら、自分はあのまま、咄嗟に犯罪や暴力事件を起こしていたのかも知れない。
マイクタイソンみたいに、冗談抜きとして憎い相手を思い切って叩きのめし、強さに目覚めようかと思った。
まだ自分の主な趣味が、読書や運動、筋トレとかであった事が幸いした。
真面目で優しい性格が、怒られ易くて損をするなら、思い切って、そのような性格をやめてしまおうかと思った事もあった。
しかし、それは違った。
真面目さや優しさに、芯の強さ、柔軟性を加えれば、問題は無い筈。
人間社会の中でなら牙を持つ優しさが、やはり必要だろう。